ふてぐみんのぶろぐ

日々の感じたこと、過去の出来事で発信したいことを書く。

高卒認定試験の認知度の低さと排除

こんばんは、ふてぐみんです。

 

大学無償化の対象に浪人生や高認合格者が入っていないのでメールを送ったら文科大臣がそれに答弁した

https://anond.hatelabo.jp/20181223213048

こちらの記事を読んで

高卒認定試験に現役高校生の時に合格し、

大学入試でこの認定資格で受験し、

学生支援機構で第一種奨学金を得た

者としてお話ししたいと思います。

 

高卒認定とは?

まず、高卒認定試験とはなにかは文部科学省の以下のリーフレットがわかりやすいのでこちらをご覧ください。16歳以上で高等学校を卒業していない人全てが受験でき、18歳からこの認定は有効になります。採用担当に関わるなら必ず知っておいてほしい。

 

高等学校卒業程度認定試験パンフレット

 

http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/06033010/1297971.htm

 

 

高校の教員として働いていたこともありますが、病気で通学が難しい子や家庭の事情で中退せざるを得なかった子に勧めたことがあります。ある意味高校を卒業するよりも難しい試験です。

 

・なぜ高卒認定を受験したか?

私の場合は持病と教員からの必要以上の大学受験(いわゆる合格実績水増し)、従わなかったため評定を3.9に意図的にされた恨みがつのり、高校3年生の夏に受験しました。センター試験の出願ならびに在学時の奨学金申請にギリギリ間に合いましたので結果オーライです。

 

・学生支援機構の奨学金

この高卒認定試験に合格して得られたことで一番大きいのは第一種奨学金を得られたことでしょう。利子がつくかつかないかは大きい。ちなみに世界史以外Aでした。世界史はCでギリギリ。

ほとんどの人には関係ないかもしれないが、教員の「卒業させないぞ」に屈しなくてよくなったのも精神的には大きかった。ちなみに一連の出来事を理事長宛に送ったところこの教員は左遷され給与は半額以下に。

 

・大学受験

大学入試の時点でも指定校推薦は受けられない。公募推薦は受けられる大学とそうでない大学がある。一般入試では私が受けようと考えていたレベルの大学では受けられる。

 

・就職活動

就職活動の際にもこの高卒認定試験で履歴書を提出すると企業の採用担当者が知らないのである。学歴ならぬ学校歴フィルターをかけるにもかかわらず。高等学校を卒業していないが同等の学力を有すると国が証明しているのに。

「中卒は採用できません」と自信を持って答えてきた中小企業の担当者もいた。今なら電話で抗議したと思う。

 

・周囲からの反応

合格しても誰も知らないから評価されない。

高等学校を一応卒業したが、高卒認定に合格するることは定期テストや補習を受けてなんとか卒業させてもらうより難しいと思う。でも知らない人がほとんどだから「なにそれ」となる。

 

・認知度の低さが招く排除

この高卒認定試験制度、認知度が低い。低すぎる。政治家のうち知らない者も少なくないのではないか。高校の現場の教員ですら知らない人もいるので(なんで教職課程でこういうの教えないんだろうね、進路指導の1つでしょう)、高校を中退した人やその親ですらどんな制度かわかっていないかもしれない。

 

もし知っていたら、この現役至上主義による浪人生排除や、高等学校の教育課程を3年で卒業できなかった人を排除するような法案にならないはずである。高等教育は高等学校から進む以外に無償化の対象にならないとは、どういうロジックなのだろうか。回り道はしてはだめなの?学び直しや新しく分野を学びたい人は?

 

このごろ何かと「排除」が目につく。ある一定のレールから踏み外したらやり直せない、それは一部の人にとっては得かもしれないが全体としてはどうなのか?教育という国の根幹を蔑ろにしたいのか。

 

学びたい意欲がある人に適切な支援が行き届いてほしい。属性で排除するような社会では誰もが生きづらくなる。

少しでもこの記事で働く人学ぶ人が高卒認定試験を知り、採用や学びに生かしてくれればと思います。